令和6年12月1日(日)に「土佐市複合文化施設つなーで」において 2024仁淀川の再生をめざして、第18回「仁淀川の森と水を考える」シンポジウムを開催いたしました。
仁淀川流域の関係者の方はじめ、63名の方々にご来場いただき、名古屋大学の五味教授、高知県内水面漁業センターの林チーフにご講演いただきました。
基調講演をいただいた、名古屋大学 五味教授からは「流域の視点でみる森と川」と題し、森と川を含めた流域的視点からの、水や生態系の関係性、森林の水源かん養機能における、裸地と森林地、針葉樹と広葉樹の違い、また河川付近の樹木である渓畔林、渓畔人工林が河川の水温上昇の抑制や、濁水の改善に役立っていることなどをご教示いただきました。加えて現在、五味教授がいの町と取り組まれている「広域森林情報」の説明もあり、ドローンによるレーダー調査で、いの町内のマップを制作、そこから水の賦存量算出などができる事など、今後の活用に期待が持てました。最後に川を広域的視点でとらえ、流域関係者の協働の重要性をお話いただきました。
内水面漁業センターの林チーフからは「高知県のアユの初期生活史解明の試み」として、アユの流下から海洋生活、遡上までの調査報告をいただきました。採捕した遡上鮎の耳石の輪紋を数えることにより、日齢から孵化日を特定し、産まれ月と遡上数の関係性に関して、渇水や海水温などがどう影響を及ぼしているかなど、長期の孵化時期を持つアユの多様な保護活動の必要性をご教示いただきました。
シンポジウムには、官公庁、流域自治体、漁協を初めとした山や川に関わる機関から多くのご参加をいただきました。お忙しい中ご来場いただきました皆様、ご協力いただきました皆様に厚くお礼申し上げます。
「流域の視点でみる森と川」
名古屋大学大学院 生命農学研究科 森林・環境資源科学専攻 森林・環境資源科学 教授
五味 高志 氏
「高知県のアユ初期生活史解明の試み ~流下・海洋生活・遡上についての研究~」
高知県内水面漁業センター チーフ
林 芳弘 氏
仁淀川漁業協同組合 第18回 シンポジウム
2024仁淀川の再生をめざして 「仁淀川の森と水を考える」
日時:令和6年12月1日 14時 ~ 16時30分
場所:土佐市複合文化施設 つなーで「ブルーホール」
主催:仁淀川漁業協同組合
共催:仁淀川清流保全推進協議会・仁淀川流域交流会議
後援:
高知県、高知河川国道事務所、国交省 地方整備局 大渡ダム管理所、高知県内水面漁業協同組合連合会、仁淀川森林組合、 (株)西日本科学技術研究所、仁淀川わくわく会議、佐川越知ライオンズクラブ、土佐ライオンズクラブ、伊野ライオンズクラブ、一般社団法人 仁淀ブルー観光協議会、(株)相愛
主催者挨拶 仁淀川漁業協同組合 組合長 吉村 正男 氏
共催挨拶 仁淀川流域交流会議会長・仁淀川町長 古味 実 氏
来賓祝辞 国土交通省 高知河川国道事務所長 渡邊 国広 氏
歓迎挨拶 土佐市長 板原 啓文 氏
基調講演 「流域の視点でみる森と川」
名古屋大学大学院生命農学研究科
森林・環境資源科学専攻 森林・環境資源科学 教授 五味 高志 氏
基調報告 「高知県のアユ初期生活史解明の試み~流下・海洋生活・遡上についての研究~」
高知県内水面漁業センター チーフ 林 芳弘 氏
閉会挨拶 仁淀川漁業協同組合 副組合長 筒井 一水 氏
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